■基本となる6つの音 ■パターン表の見方 ■練習のポイント ■代表的なトーキの練習 |
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それでは、いよいよ演奏の練習です。ここでは基本的な音を安定して出すエクササイズから始まって、カポエイラの基本的なリズムについて、そのベースとヴァリエーションを紹介します。 ヴァリエーションは、実際には無数にありますが、本書ではもっとも特徴的な定番のパターンを厳選して収録しました。ここに紹介したものを弾きこなせるようになれば、他のパターンも聞いただけでコピーできる程度の実力がつきますので、まずはこれらを完璧にマスターしましょう! |
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最初に本サイトで取り上げる6つの基本的な音を紹介しましょう。 |
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これまで多くのカポエイラの入門書がビリンバウのリズムを表記する際に使っていたのは、主にトン:dom、チン: dim、ツツ: ts tsという3音でした。しかし私が実際にビリンバウの名人といわれる人たちの演奏をじっくり観察した結果、彼らの演奏にはこれら以外のさまざまな音が混じっていることに気付きました。 |
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例えばアンゴラのベースは一般に「ツツ・トン・チーン」と表現されますが、実際には多くのメストリたちは「ツツ・トイ・チーン」と弾いているんですね。あるいはメストリ・ビンバのサン・ベント・グランジ・ジ・ヘジオナウに出てくる「ツツ」も「ツ」の音を2回同じ強さで叩いているのではなく、最初の方はドブラゥンをアラーミにつけるだけの「*」の音で抑え、非常にデリケートな叩き方をしています。 |
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そもそもそういう微妙なニュアンスを、こんな単純な記号で再現しようということ自体とんでもなく乱暴な話なのですが、それでも「doi」「dm」「q」の3音を追加することにより、これまでに比べれば少しは正確に伝えられるようになったと思います。 |
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ただ最初からこういうことを言ってしまうと身も蓋もないのですが、やはり記号で表記することの限界はあります。お手本となるようなサン・ベント・グランジを一度も生で聞いたことのない人が、本書を片手にパターン表どおりに叩いてみても、どこか不自然な響きになるに違いありません。トーキ全体の独特の抑揚とかニュアンスは、何度もCDを聴き込んだり、メストリの演奏を感じながら掴むしかないんですね。というわけで記号はあくまでもアシスタントであると理解して、最終的にはあなた自身の味付け(ポル語ではmolhoといいます)を加えられるように頑張ってください。 |
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